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塔時計の修理(Repair of a Tower Clock which have been installed in the chapel by myself in 2000)

 2009年10月に時計の針がうごかなくなったとの修理依頼を受け、調査を行った。

Img_0797_3

その結果、時計機械から塔の上へ導くパイプにつながる逆回転用ギアの摩擦留めが油の流入で摩擦を失い、回転がうまくいかなかった。このため、2mmの穴を軸に直接開けて真鍮ピンで留め、リベット処理しました。このBOXは下の写真中央の壁に取り付けられているものです。

「逆回転用ギアBOXの内部」

この時計は8年前に自分がオランダ・アムステルダムで購入、日本に分解して送り、教会に取り付け時に組み立てたものです。Img_0801この時計は17世紀製のもので、20世紀になってから、歯車などを新規に製作してあります。鉄のフレームは17世紀当時のものでとても貴重な時計です。

この時計はピン・ホイール脱進器という機構を持ち、塔時計として精度が良く、20世紀まで使用されていました。この時計機構の上部につけてあるカリヨンは時打ち用(例えば3時には三つカンカンカンと鳴る)に取り付けたもので、正時と30分に時刻を知らせます。

携帯する時計がまだ発明されていない300年前、オランダのいなかの教会で、畑で作業する村の人々などに時を知らせた重要なインフラでした。

しかし、現在は教会での結婚式の最中に、いきなり鳴るとびっくりしないよう、鳴らないよう機械に止めをしてあります。

Img_0829

湘南セントラファエロ教会は藤沢駅より5分のところにある人気の結婚式場にあり、正面のステンドグラスは19世紀のもので日本でも屈指のすばらしいものです。教会の家具は17世紀のローマの教会から移転、修復した重厚なものです。

左は、Img_0806 この教会のタワー部分を下から見上げた写真です。この時計は途中にぶら下がっている革袋の中に10kgほどの砂が入っています。

この革袋の重りが時計を動かす動力です。電気は使用していません。毎日、時計担当係の方が大きなクランクで巻き上げます。これこそ「エコ」でCO2を発生しません。

時計本体にも小さな文字盤があります。この文字盤は時間合わせ用で前部のチョウネジを緩めて時間を合わせます。合わせた後に締めつけます。

Img_0827Img_0836 この時計は右の写真のように窓から動くのが見えるように設置してあります。

手前のフラワー・アーチの前に新郎、新婦が立ち,下がっているロープを引いて塔のカリヨンを鳴らします。

300年経った今でも永遠の時を刻み続けます。お二人の人生の一日、一日のように・・・

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